きりえ 「木枯らし」

 




 昔は新園舎のあるところが大きい庭だった。ヒバの垣根に取り囲まれて、日当たりがよかったが、木枯らしの吹く日は寒かった。バイパスも病院もなかった。吹きっさらしだった。
 このきりえは20年余り前に第1作を作ったものだ。そのころはもっと寒かったせいか、保育方針がそこまでいっていなかったのか、スカートの子や靴下の子がいた。女の子は冬はタイツをはくのが普通だったと思う。
 やはり当時制作した「おしくらまんじゅう」の子どもたちも、タイツやソックスをはいている。
 子どもは風の子というが、暑さ寒さを知らずに育つ子も多く、身体的な耐性だけでなく、精神力にもかげりが見られるようだ。大概の場合、親が「寒くちゃかわいそう」と先回りするところから、誤りは始まる。
 なにが可哀想なものか、寒さ・暑さも含めて、幼児期は体験しながら、その感覚を獲得していくのだ。それが”教育”というものではなかろうか。


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