きりえ  「とびばこ」 その2

 




 このきり絵はずいぶん古い作品だ。もう15年か20年前だろう。そのころの子どもは3段跳べると、「おじさん、4段にして!」とすぐに挑戦する子が多かった。共通目標の3段を跳べるのも早かった。
 最近は3段跳べるようになるまでが大変なせいもあるが、「ボクもういい」と4段は見向きもしない子が増えているような気がする。マンションっ子が増え、赤ちゃんのときから外へ出るのは一仕事だったのだろう。身近な空き地、遊び場がなく、あっても共有の広場は自由に子どもらしく遊べるわけではない。ガキ大将の率いる子ども集団は昔話になってしまった。
 子どもの遊び体験の不足は、体力や運動能力を目に見えて低下させている。けれども人間はこんなに短い時間に退化していいものだろうか。
 子どもの現状に合わせて保育するのではなく、子どもの可能性を拓くような保育をしたいと思う。3段跳べれば4段、4段跳べれば5段という意欲的な子どもになってほしい。それが生きる力の基礎ではなかろうか。

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