きりえ はんとうぼう

 




 はんとう棒は「その」の運動会の呼び物の一つだ。競ってスルスルと登る姿は感動である。
 しかし、年々登る意欲も力も萎えてきているように思う。最近は棒の中間にいろんな高さで玩具の果物や笛、タンバリンなどの鳴り物をぶら下げて、興味を持たせたりしている。そんな工夫をしないと、その気になれない子がふえているのだ。
 登る力は第一に腕の力である。腕と足の響応も大事だ。
 力だけでなく要領をつかめるかどうかということも影響するだろうから、一概には言えないが、もしかしたらハイハイをしないで、いきなり立って歩いた子どもたちは、腕と足の響きあう力が育っていない、また腹筋や背筋が育ちきれていない、といったことが背景にあるのだろうか。
 実は大工のせがれなのに高所恐怖症で親の跡を継げなかったボクは、幼いときからスルスル登って、ボクのような人間にならないでと祈っている。


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