きりえ・荒馬おどり

 




 最近は「その」の運動会と言えば年長組は「ソーラン節」を踊るが、以前は「あらうま」を踊ったこともある。馬のかしらを100あまり切り抜き、穴をくり抜くのは一仕事であった。かしらに竹の輪を通すのは力がいるのでお父さん参観日に手伝ってもらった。
 「ラッセラ、ラッセラ、ラッセ、ラッセ、ラッセラ」…子どもたちのかけ声が青空に響き渡った。出し物がソーラン節に変わった後も、運動会のオープニングは年長組の「荒馬」に定着して、活気あるかけ声が広がる。
 荒馬踊りは、津軽地方で田植えを済ませた数日間、天候不順、害虫、悪疫を打ち払うための「さなぶり虫送り行事」の中で踊られたものであったが、いくつかの芸能を吸収し、風流化されて、青森の代表的な祭りであるネブタ祭りの時期に合わせて各地で盛んに踊られるようになったという。
 厳しい気候風土に負けず、貧しい生活にも負けず、たくましく生きた農民の、飾り気のない踊り、土に根ざした文化が、子どもたちに何かを語りかけてくれるに違いない。

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