きりえ  「早 春」

 


 このきりえは構図が気に入っていて同じものを何度作ったか分からない。子どもも向こう向きで、誰だったかも忘れたころ、下福岡の農家で、奥さんと子どもをつれて里帰りをしていた青年に出会ったら、「きりえのモデルのボクです」と挨拶されて、ああそうだったと思い出した。
 柳の木は、開園した翌々年(1967年)に、園舎の西北に4本並べて植えた。安行の植木屋さんに注文して、自分たちで植えた。田んぼで、もともと水気の多い土地だったのでぐんぐん伸びて最初に木登りのできる木に育った。 今は木登りのできる木はいくらもあるが、開園当初は竹で養生した細い苗木があるばかりだった。第2回卒園生の粟生さんというお母さんから「木登りでも何でもできる幼稚園を望んでいたのに…」と残念がられた。
 私たちの志は高かったが、やはりローマは一日では成らなかった。36年の歳月は重く、厚い。


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