きりえ 「水ぬるむ」

 


 新河岸川の土手にカラシナの花が咲き乱れるころ、土手の下の芦の茂みは水かさが増して、ちょっとした池になる。陽だまりの水はぬるんで子どもたちの冒険心をそそる。 カラシナと菜の花は並べて見ないと、見分けがつかないが、春先芽を出したころは、漬物にするとおいしい。でも、漬物にするには新河岸川のカラシナより、川島か、吉見町あたりの荒川の土手に自生するカラシナのほうが辛味がきいて美味しいように思う。 
 新河岸川の改修が進んで、土手が新しくなり植生がずいぶん変わった。今年はそのの周りではカラシナの花が見られるかどうか。でも、土手をコンクリートブロックで覆ったりしないで、土の土手を残してくれたのはよかった。2年前に築造した新しい土手のところどころに、去年の春、シロツメグサの花が咲いていたから。自然の力は、やがて元通りの土手を復活させてくれるだろう。


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