きりえ 「かえるとり」

 


 入園して最初に触れる小動物はカエルだ。3〜4日たつと近くの休耕田へ散歩に行く。芽を吹き出した雑草の間にアマガエル。
 3歳児だと自分で捕れる子は少ない。「とって、とって、ぼくのカエル」と、所有権を主張する。手のひらにしたとき、ひんやり冷たくて、濡れているようで濡れてはいない、奇妙な感覚は新鮮だ。そのうち自分で捕れるようになると、面白くて何匹も何匹も捕まえてママのお土産。都会育ちのお母さんは辟易である。
 カエルは公害に強い生き物なのだろうか。そのができたころ、田んぼにいくらでもいたドジョウは今はほとんどいない。ドジョウをえさにする白鷺も飛んで来なくなった。子どもたちが帰ったあと、夕闇の迫る夏の田んぼでは、カエルの合唱がうるさいほどだったが、このごろは「あ、カエルが鳴いてる」くらいで、確かに繰り返される農薬の空中散布はカエルの世界にも脅威になっているのに違いない。しぶとく生き抜いているカエルたちにエールを贈りたい。
 さて、アマガエルに始まって、トノサマガエル、秋のイナゴ、ばった捕りと進んで、大きい組の新学期には、水たまりのそばの穴に手を突っ込んでザリガニを捕まえるたくましい子どもが現れる。自然は限りなく魅力的だ。子どもたちの興味や知識欲を引き出す豊かな自然が、いつも身の回りにあるように、自然を大切のしたいものだ。

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